月下のバラッド

月の下男たちはウイスキーで 

武装する夜気の垂れこめる沙漠の夜はあまりに 

肌寒く酒抜きではとうてい遣りきれない

酒壜の封蝋をナイフの刃先でそぎ落としきつく

締まったコルク栓を歯で噛んでひっこ抜く男たちは

鼻孔をくすぐる鼈甲色の液体で砂っぽい喉をゆすぐ

空腹の肚にアルコールの火を焚き入れきつく目を閉じ

酩酊の熱を感じながら脂が白く凝結した羊肉を食べ

チーズとライ麦パンで空腹を満たし酒と食べ物の混淆が

胃の底でとろとろと眠気をもたらすまで老齢の旅仲間の爪弾く

ギターの音色が宵闇にひびく夜は流動性をうしない星空が

凝縮してざらつき幕営地のテントが砂風に吹かれてしなり

細かな雨粒の鳴るような音がしたそれは明け方まで続く

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